「受け入れて解き放つ マインドフルネス瞑想中の雑念の対処法」では、マインドフルネス瞑想中に浮かぶ雑念をどのように対処すればいいのかについて、お話しました。
では、その雑念とは、一体何を意味しているのでしょうか。
マインドフルネス瞑想中に浮かぶ雑念を観察すると、実に興味深いことが分かります。詳しく見てみましょう。
▐| 雑念の内容
マインドフルネス瞑想の後に、マインドフルネス瞑想中にどんなことが起こったのか、何が見えたのか、どんな気持ちになったのか、何か聞こえたり感じたりしたのか、などを書き出します。そしてその日の気分や体調や、起こった出来事も書き加えます。これをある程度書き溜めて分析すると、とても興味深いことが分かります。
その日の体調や気分が、そのままマインドフルネス瞑想中の雑念として現れているからです。
例えば母が言う愚痴が頭の仲をぐるぐるしたり、近所の犬が無き吠える声が聞こえて腹が立ったり、そんなネガティブな雑念がマインドフルネス瞑想中に浮かぶ。
そんな日は、体調が優れなかったり、寝不足でイライラしていたり、とても疲れていたり、胃がもたれていたり、微熱があったり、血圧が通常より高かったりします。
大好きなペットのこととか、優しい友人の顔とか、おいしかった前日の夕食とか、そんなハッピーな雑念が浮かぶときは、前日良く眠れてハツラツとしていたり、体調が良かったりします。
毎日忙しい現代の私たちは、自分の体調管理をしっかりしているつもりでも、結構疎かになりがちです。ちょっとくらい寝不足だからといって、仕事を休むわけにはいかないし、微熱程度でずっと寝ているわけにもいきません。
精神的にも身体的にも、自分の健康や体調をじっくり見つめることは、あまりありません。
しかしマインドフルネス瞑想をすると、いやおうなしに自分の精神的・身体的内面と向き合います。結果、その時の自分の精神的・身体的状態が、雑念として現れるのです。
母が電話で愚痴を言ったから、そのことにイライラして、マインドフルネス瞑想中にそのことが頭をぐるぐるしたのでは、ありません。
その日、疲労か寝不足か何かのせいでイライラしていたから、母の言ったことにイチイチ反応してイライラし、マインドフルネス瞑想中にネガティブな雑念が浮かんだのです。
わかりやすくまとめますと、マインドフルネス瞑想中に
• ネガティブの雑念が湧く→イライラしていたり、精神的・身体的に不調
• ポジティブ、ハッピーな雑念が湧く→精神的・身体的に穏やか
またどれだけ雑念が湧くのかも、あなたのその時の精神的・身体的状態を表します。精神的・身体的に落ち着いているときは、あまり雑念が浮かびません。
▐| 雑念を活かす
マインドフルネス瞑想中にどんな雑念が浮かんだのか、もしそれがネガティブな内容であれば、「自分は、今イライラしているんだな」「今日は調子が良くないんだな」と認識し、それを生活に活かしましょう。
ネガティブな雑念は、精神的・身体的不調のサインだと捉え、とにかく体調や生活習慣を整えることです。
一番手っ取り早い方法は、早めに寝ることです。
ハッピーな雑念が浮かんだら、その日の行動を思い出してみましょう。例えばその日の朝、ウォーキングをして体を動かしたとか、前日早めに就寝したとか、きちんと朝ご飯を食べたとか。その行動を続けるようにすれば、いいわけです。
▐| まとめ
マインドフルネス瞑想中に浮かぶ雑念の内容には、意味があります。あなたの精神的・身体的状態を映し出し、メッセージを発信しているのです。
そのメッセージを受け取って、毎日の生活に役立ててください。
しかし決してそのメッセージ内容に悲観的になったり、良い悪いと評価を下したりしないように。
以上、マインドフルネス瞑想中の雑念の意味について、お話しました。