うつ病 仕事休めない&復帰時にケリーマクゴニガル「ストレスと付き合う法」

▐| 具体的にどうすればいいの?

では、具体的にどのようにストレスとうまく付き合えばいいのでしょうか。

ストレスについての考え方を変える

何か難しいことに直面し、ストレスを感じて心臓がドキドキ心拍数が上がったら、

自分の体が今そのような状態になっているのは、この問題を乗り越えようとしている自分を手助けしようとしているからだ。

このようにストレスに対する見方をすれば、それに対する体の反応は、ずっと健康的になります。

私は人前でプレゼンするのが好きです。プレゼンの前は緊張しますが、その緊張がたまらないんです。

落ち着いているときもありますが、心臓が高鳴っているときもある。でもそれはドキドキより、ワクワクといった感じです。

とにかく、ワクワクであろうがドキドキであろうが、緊張は緊張ですから、体にはストレスがかかっています。

しかしプレゼンの前のそのストレスについて、私は一度もマイナスのイメージを持ったことがありません。

「これって、体に害だよね」なんて全く思わない。

ではどう思っているかというと、そのストレスは、私が今プレゼンをするために大勢の人の前に行く勇気を与えてくれるもの。奮い立たせてくれるもの。だから結構大切な役割をしていてくれるもの。

そんなことを考えながら、プレゼンの直前の時間を過ごすと、強張っていた肩の力が抜けます。ワクワク感はありますが。

もし私がそのストレスをマイナスに考えていたら、プレゼンの直前になって、益々心拍数は上がり、緊張で頭が真っ白になっているかもしれません。

実際に、人前に出るのが苦手な人は、プレゼンの前に極度の緊張に襲われ、過呼吸になったり、パニック症状になったりすることがあるわけです。

同じ状況で同じようにストレスを感じても、それについてどのように捉えるかで、身体のストレス反応は違ってくるわけですね。

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ストレスは「幸せホルモン」オキシトシンを生み出す

ケリー・マクゴニガル氏によると、「ストレスは社会性を生む」というプラスの面があります。

これを詳しく説明する前に、まず知っておかなければいけないのが、下垂体後葉から分泌されるホルモンである、オキシトシンです。

別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、ボディタッチケアなど、相手に触れることで脳からオキシトシンが分泌され、私たちは幸せな気持ちになります。そしてお互いを助け合おうとか、思いやる気持ちが高まり、絆を深めるのです。「愛情ホルモン」とも呼ばれるのは、こういったわけです。

しかし実はオキシトシンは、ストレスホルモンでもあることをご存知でしょうか。

つまり私たちがストレス感じたときにも、このオキシトシンが分泌されるのです。

え?オキシトシンって幸せホルモンじゃなかったの?

そう思ったあなた。そうなんです。

オキシトシンは、ストレスホルモンと言っても、私たちが考えているようなストレスホルモンとは、ちょっとその働きは異なるのです。

ストレスを感じたとき、心臓をバクバクさせるアドレナリンと同じくらい、そのストレス反応として、下垂体からオキシトシンが分泌されます。

オキシトシンが分泌されると、私たちは誰かに助けを求めようとするのです。

今自分はストレスを感じている、そのことを隠そうとするのではなく、誰かに知ってもらいたい、助けてもらおうと、私たちの背中を押してくれるのです。なぜなら、ストレスを受けたとき、その反応として、私たちは、自分を思いやってくれる人たちに囲まれていたい。そして自分と同じようにストレスを感じている人を、思いやってあげたい。オキシトシンはそう思わせるのです。

先日ものすごい田舎道を運転していました。初めて訪れる場所で、周りは民家なんてゼロ。そんな所でGPSも地図も無く、道に迷ってしまったのです。しかも携帯電話の電波が届かない圏外。運転が苦手な私は、ものすごく焦りました。手に脂汗が出てきて、これはものすごいストレスです。

唯一、ガソリンが満タンだったことは、不幸中の幸いでした。

とにかく私が取った行動は、必死で助けを探すことでした。

たまたまゆっくり車道を走る車を見つけ、乗車している人たちに事情を話しました。すると、私が探しているハイウェイまで誘導してくれるというのです。親切そうな老夫婦だったので、まあ信じて大丈夫だろうと。

その老夫婦が向かっている先は、必ずしもそのハイウェイの方向ではないのに、私のためにその方向へ走ってくれたのです。

普段私は、人に助けを求める前に、とりあえず自分で何とかしてみる、自分で考えてみる、ということをモットーにしていますが、このときは、とにかく助けを得ることに必死でした。

ケリー・マクゴニガル氏に言わせれば、きっとその時の私は、ストレスでアドレナリンが出て心臓がバクバクいっていても、それと同時にオキシトシンも出て、誰かに助けてもらいたい、そして親切な人とつながりたい、と思ったのでしょう。

あの時助けてくださった方、ありがとうございました。

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オキシトシンは、ストレスから解放してくれる

オキシトシンは脳の中だけの働きではなく、私たちの体全体にも影響を及ぼします。脳から幸せホルモンを出して、幸せな気持ちにしてくれるといような、”気持ち”のレベルだけに止まらないのです。

ストレス反応として、心血管系に及ぼす悪影響から守り、心拍数を下げ、落ち着かせようとするのです。

さらにオキシトシンを受けた心臓は、ストレスでダメージを受けた心臓の細胞を回復させ、治そうとします。

要するに、ストレスを受け、脳から分泌されたオキシトシンというストレスホルモンは、心臓を強くするというから驚きです。

そしてオキシトシンが及ぼすこれら身体的なメリットは、人と人との絆やつながりでより高まるというのです。

ですから私たちがストレスを感じ、助けを求めようと誰かと連絡を取ったり、誰か同じようにストレスを感じている人を助けようとしたりすることで、オキシトシンがより多く分泌されます。そしてその結果、私たちのストレス反応は、体調が悪くなったりなどのマイナス的な反応ではなく、健康的でプラス的な反応になるのです。

ストレスを受けることは、体に悪いことではなくなるということです。

大切なことは、「ストレスは体に悪い」という思い込みを捨て、「ストレスにも良い面がある」ということに気づくことです。

さらにケリー・マクゴニガル氏は、私たちが生きていく上で、ストレスは絶対に避けられないものと断言します。

そしてストレスは、モチベーションと活力を与えてくれます。

ですから、ストレスを避けようとか、ストレスを受けないようにするにはどうしたらいいのかを考えるのではなく、ストレスとどうしたらうまく付き合っていけるのかを考えることが重要になります。

ここに、うつ病でも仕事を辞めずに続けていく方法があるのではと思います。

では実際にケリー・マクゴニガル氏の「ストレスとうまく付き合う方法」を、どうのようにうつ病でも仕事を続けるために、あるいは復職の際に、活用すればいいのでしょうか。

次のページで、私の実体験をもとに解説します。

References

McGonigal, Kelly. (2013, September 4). How to make stress your friend. Retrieved from https://www.youtube.com/watch?v=RcGyVTAoXEU

Nikkei Style. (2017, January 18). ケリー・マクゴニガル ストレスとうまくつき合う法. Retrieved from http://style.nikkei.com/article/DGXMZO11491930Q7A110C1000000?channel=DF140920160919

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