マインドフルネス瞑想をしていると、自分の感情を客観視できるようになります。そして感情に反応しないということが可能になります。

「マインドフルネス瞑想を、毎日3年続けた結果と効果」でお話しましたように、この感情に反応しないことが、マインドフルネス瞑想を実践して得られた一番大きな効果です。

今回は、感情に反応しないということについて、具体的にどういう状態なのかをお話します。

Sponsored Link

▐| 2つの反応、responseとreaction

まず、responseとreaction の違いについて解説します。どちらも反応という意味ですが、違いがあります。

膝蓋腱反射という読み方が分からない言葉ですが、意味はご存知だと思います。膝の下の部分を叩くと、足が反射的に動く、アレです。私たちは別に足を動かそうとしているわけではないのですが、意思とは関係なく、動きます。

人から大声で怒鳴られたら、恐怖や怒りなどの感情が湧くでしょう。待ち合わせで長時間待たされたら、イライラします。悪口や差別的なことを言われたら、腹が立ったりムカついたりします。

そのような感情は、自分の意思とはあまり関係なく湧き上がる。まるで膝の下をコツンと叩かれて反射したときのように。

このように何らかの刺激に対して、自分の意思とは関係ない、自然に自分の中に湧き上がった感情的な反応がresponseレスポンスです。

一方リアクションreactionは、行動です。意識的なものです。

朝、車で出勤しようとしたら、タイヤがパンクしている。今朝は大事な会議あって、遅刻できないのにどうしよう。そういえば昨日、近所の子供が釘か画鋲のようなものを道路にバラまいていたのを見た。ショックと腹立だしさが込み上げてくる。

ショックと腹が立つまでは、responseです。意識的に、腹を立てようと思って、立てているわけではありません。

この後あなたがどう行動するのか、それがreactionです。

もしあなたが、腹が立つ気持ちにまかせて、近所の子供を大声で怒鳴ったり、タイヤを蹴ったり、スマホを投げつけたりすることは、reactionです。意識的な行動です。そうしたくなる気持ちは、十分理解できますが。

responseは、何かが起こって、それに対する感情的な反応。自分の意思とは関係ないものです。同じ出来事でも、抱く感情は異なるかもしれません。

一方、reactionは、responseで湧き上がった感情に対して、自分で選んで意識的に行う反応、つまり行動です。

▐| responseしても、reactionしない

先程の例で、あなたは近所の子供に腹が立ち、その感情のまま大声で文句を言うのは、腹が立ったという気持ちresponseに対して、reactionしたということです。

しかし、近所の子供に怒鳴ったところで、つまりreactionしたところで、おそらく車のタイヤはパンクしたままです。会社にも遅刻するでしょう。さらに、怒鳴れば怒鳴るほど、余計興奮して、怒りが収まらなくなったり、子供の親があなたに怒鳴り返したりして、状況は決して良い方へ向かわないでしょう。

それよりも、時計を見て時刻を確認し、バスや電車で出勤すれば会議に間に合うのか、あるいはスペアタイヤに交換する時間があるのか、家族に連絡して会社に車で送ってもらえないかと頼むか、などを検討して、ベストを選ぶ方が賢明です。

タイヤがパンクしているのを見て、腹が立って、でもその後どのように行動するのかは、私たちの選択です。

何かが起きて、怒りが込み上げ、大声で怒鳴る人は、怒りという感情responseに反応しているのです。つまり大声で怒鳴るという行動を選んでいるのです。

▐| 感情をコントロールしようとしない

感情に反応しないということは、感情をコントロールすることとは違います。怒りという感情が込み上げてきて、何とかしようと、無理やりその感情を押し殺そうとするのが、感情をコントロールするということで、これは自己否定につながります。自分の中の感情を否定しても、何も解決しません。

ではその湧き上がった感情は、どうしたらいいのでしょうか。

マインドフルネス瞑想の考え方では、事実をそのまま受け入れて、解き放つのです。感情を押し殺そうとしたり、怒りが込み上げた自分を否定したりせず、そのままの自分を、自分の感情を受け入れるんです。

「あぁ、自分は今、腹が立っているんだな」ということを受け入れる。そしてそれについて、良い悪い、自分は間違っているなどと判断を下したりせず、腹が立っている自分を受け入れて、そして水にさらさら流すのです。

これについては、別記事で詳しくお話します。

Sponsored Link

▐| まとめ

繰り返しますが、何か出来事が起こって、その結果自分の中にある感情が湧き上がる。それが例えば怒りだったとして、その怒りを無理に抑え込もうとしたりするのは、感情をコントロールするということで、今回お話した感情に反応しないこととは、全く別物です。

感情をコントロールすることは、自己否定につながるので、そんなことしようとしても、無理、無駄。

responseとreactionの違いを理解し、感情に反応しなければ、怒りやイライラ、腹立ったりムカついても、その感情はやがて静まるのです。

Sponsored Link